はじめに
皆さんは心の声と深く対話しますか?
私はするタイプです。してしまうタイプといった方がいいでしょう。
どうしようもないことをグルグル悩んだり、もう一人の自分からの甘いささやきによく負けてしまうのです。
心の声はどうしても短期的に自分が楽になる方へ誘導してきたり、現状維持をお勧めしてきたりと、長期的な自分の成長を阻害しているように思います。
私と同じように心の声との付き合い方に悩んでいる方に、ぜひ読んでいただきたい本を紹介します。
Chatter(チャッター): 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法
Chatter(チャッター): 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法 イーサン・クロス (著), 鬼澤 忍 (翻訳)
「なぜ昨日はあんなことを言ってしまったのか」「明日のプレゼンはうまくいくだろうか」
私たちはつねに頭のなかで、自分自身と話をしている。
このような声は、過去から学び、未来への計画を立て、自分が何者かを知るために不可欠な、進化がもたらした人類ならではの能力だ。
しかし、ときとして、この「頭の中のひとりごと(チャッター)」は、暴走し、私たちの思考を乗っ取ってしまう。その結果、私たちは「考えすぎ」に陥り、ストレスに飲み込まれ、集中力を失い、正しい判断ができなくなる。
では、どうしたらこの「チャッター」を制御し、より良い人生を送ることができるのだろうか?
世界的な心理学者が提示する、「チャッター」をコントロールするための、誰もが使える26のツール。Amazon.co.jp: Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法 eBook : イーサン・クロス, 鬼澤 忍: 本
【主な内容】
はじめに
第1章 内なる声はなぜ存在するのか
第2章 自分に話しかけることが引き起こす問題
第3章 問題からズームアウトする
第4章 他人の視点を手に入れる
第5章 他人との対話がもたらす功罪
第6章 環境の持つ力を利用する
第7章 科学が解明した「信念」の力
結論
チャッターを制御するための26のツール
感想
「自分との対話はすればするほどいい」わけではないという驚き
まずこの本を読み始めての一番の驚きは、自己との対話=チャッターが多すぎるのは良くない、という著者の主張です。
最初に「心の声と深く対話してしまう」と書いたものの、心のどこかで自己との対話はすればするほど良いと思っていました。
自分の課題や悩みを放置するのは、メンタルヘルスに悪いと考えていたからです。
言われてみると、延々と終わった仕事への後悔を考えてしまったり、友人を遊びに誘っても不愉快にさせないかなど、不安にとらわれて悪い想像をしている時間が私にはかなりあります。
そして、このような時間が増えると極端なマイナス思考に陥り、行動も悪い方に転んでしまいます。
まさにチャッターの暴走こそが、自分の悪いサイクルそのものだという気付きがありました。
チャッターを制御する具体的な方法をたくさん教えてくれる
では、具体的にどのような方法でチャッターを止めればよいのでしょうか?
解決策が抽象的な本も多い中で、この本ではすぐ試せる方法をいくつも教えてくれました。
本全体で紹介しているテクニックは、巻末に「チャッターを制御するための26のツール」としてまとめられています。
時間がない方は、この部分だけ読むのもおすすめです。
個人的に効果を感じるテクニックは下記3つです。
詳しい内容は、ぜひ本を読んでご確認ください。
- 距離を置いた自己対話を活用しよう。
- 心のタイムトラベルをしよう
- 緑地をもっと活用しよう
さいごに
自分の感情との向き合い方、とくに不安感をどのように克服していくかに悩んでいる方にぜひ読んでいただきたいです。
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